おくにことばと標準語

大阪や神戸でも、ふつうのお店の接客では、標準語で話しかけられることが多いです。でも、ちょっとくだけた雰囲気になると、方言が出て、そのコントラストが素敵だと思います。言語生活が豊か。

かっちりした標準語と、ちょっとくだけたおくにことばと、その場で自然に切り替わるのがいいですね。

東京にも下町には、江戸落語みたいなカッコイイ言葉があって、報道特注の生田よしかつさんの言い回しなんか、独特のリズム感とスピード感がいいですよね。普通の東京人はトロいので、あんなふうにはしゃべれません。搬送波の波長が違うんです。

下町のおばさんとか、昼御飯になると、「そろそろおしるにしましょ」とか「ひ」と「し」を区別しないんですが、一般東京人はフツウに区別しますし…。

友達からバーゲンの情報を聞いて、急いで行ってきた、という場面だと、「ソレッてんで、行ってきたんスけどね」と、軽快です。標準語だと、臨場感が出ません。

こういうおくにことば、ホント羨ましい。下町でないフツウの東京で育つと、日常生活も標準語になってしまうので、スピーチレベルを変えたりしにくいです。ずっと平板な感じにしか喋れないので、感情が乗りません。

東京には、東北や北関東から来た人が多いのですが、ある程度親しくならないと、出身地の話題をしない傾向がある気がします。それと、外では、きっちりした標準語しか話さない感じ。もっと、柔らかいおくにことばを聞かせてもらいたいな。

正確じゃないかもですが、東京の人口は、一年で4分の1ぐらい入れ替わるらしいです。どこでも混雑してて、みんななんとなく緊張してますね。

そんなこと、考えたこともなかったですが、大阪や神戸は都会なのに、街の人たちがどことなくリラックスして、表情が柔らかくて、こちらもだんだん緊張がほぐれてくるんです。それで、改めて、今までずいぶん緊張して生活してたなぁと気づいた次第で…。

東京での言語生活は、平板な標準語だけなので、若者たちが、語尾を妙に伸ばしたり、感情が乗るように工夫するのもわかる気がします。標準語だけの生活って、ツマラナイですから。

標準語は、テレビなどで流れてるので、おくにことばがある人は、普通にバイリンガルに育つことになります。それを様々なグラデーションで切り替えて喋れるというのは、とても豊かなことで、羨ましいです。